表面性状
機械部品の表面は、使用目的によって表面性状に違いがあります。
このページでは表面の「粗さ(あらさ)」について書いています。
表面性状は面粗度(めんそど)や表面粗さなどと呼ばれることがあります。
「ツルツル」か「ザラザラ」かという話です。
粗さ(あらさ)
物の平面性状を理想表面と比較した時の鉛直方向の差。
差が大きければ[粗い]、差が小さければ[滑らか]です。
表面が荒いほど摩耗が激しく、摩擦係数が大きい。
表面の不均一は割れや腐食の原因になります。
多くの場合、表面は滑らかな方が好まれますが、接着や締結などでは、多少の粗さが望まれることがあります。
表面を滑らかにするほど、加工の手間がかかり費用が大きくなります。
微細形状
加工表面の凹凸などの表面性状は、機械部品の寸法や形状の精度を高めるうえで障害になり、部品の互換性や寿命、外観上の価値を低下させます。
なので、必要に応じて表面性状を限定しなければなりません。
加工表面の凹凸を切断して拡大すると下の図の「凹凸断面図」のようになります。
断面曲線
粗さ測定機ので得られた測定断面曲線のデータから、ごく短い波長の凹凸を取り除いた曲線。
凹凸断面図の曲線よりも滑らかになっています。
うねり曲線
測定断面曲線のデータから、長い波長(うねり成分)のみを残したもの。
断面曲線よりもなめらかな曲線です。
粗さ曲線
断面曲線から、うねり分を取り除いた曲線です。
表面粗さの種類
一般的に、粗さの指定には「Ra」が使われます。
シール面などキズが入ると機能を損なうような部品・箇所の表面には最高点と最低点で求められるRmaxが利用される場合もあります。
Ra(算術平均粗さ)
粗さ曲線から基準長さ分を抜き取り、この部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値。
って書いても何のこっちゃわからんと思いますので、ザッと説明すると。。
まず、粗さ曲線を、平均線から折り返して‥
突出部を谷部に折り込んで平均した線と、平均線の距離の値が「 Ra 」です。
Rz(十点平均粗さ)
粗さ曲線から基準長さ分を抜き取って、
この部分の「平均線から最高位点(高1)から高五位点(高5)まで絶対値の平均値」と、
「平均線から最低位点(低1)から低五位点(低5)まで絶対値の平均値」との和。
Rmax(最大高さ粗さ)
粗さ曲線から基準長さ分を抜き取って、この部分の最高点から最低点までの距離の値。
ミニ四駆では
表面性状の操作は「荒す」か「均す」かです。
ホイール抜けやピニオンギア抜け防止のために、軸の表面を荒すことがありますね。
ボディなどを磨いて(均して)ピカピカにする作業も表面性状の操作です。
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おわり。
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