グリスのこと。「どろどろ」な半固体。
密封装置が簡単になる、密封すれば1年~2年程度は補給しなくてもいい。
転がり軸受や摺動面(しゅうどうめん)に広く利用されています。
グリスは一般的に、油に添加剤と増稠剤(ぞうちょうざい)を加えたものが使われ、添加剤と稠度(ちょうど)により分類されます。
増稠剤
油を半固体にするために加えられます。
石鹸系(せっけんけい)と非石鹸系に分けられます。ここでいう「石鹸」は「金属石鹸」です。
石鹸系
カルシウム石鹸:カップグリスと呼ばれます。使用温度は70℃以下・低負荷・低速の滑り軸受に使われます。
リチウム石鹸:万能グリス。使用温度は200℃以下で、自動車や電化製品 各種軸受など最も広く使われます。
ナトリウム石鹸:ファイバーグリスと呼ばれます。使用温度は120℃以下。耐水性が無いので、水分があるところでは使用できません。
アルミニウム石鹸:使用温度は80℃以下 金属への粘着性が良い。
非石鹸系
ウレア:非石けん系の代表的なグリースです。耐熱・耐水性に優れ、長寿命。使用温度は200℃以下。自動車・電装部品にも多く使用されます。
シリカ:使用温度は200℃以下。耐水・防錆性が低い。
ベントン:融けないグリスと呼ばれ、非常に高い耐熱性を持ちます。使用温度は300℃以下防錆性が低い。
下の画像、AZ万能グリースには[リチューム石けん基]と書いてあります。
リチウム石けん系のグリースです。
稠度(ちょうど)
「どろどろ」の度合いです。稠度番号であらわします。
稠度番号は「000号」「00号」「0号」「1号」~「6号」の9種類です。
「000号」が一番柔らかくて、「6号」が一番固いです。
流通しているグリスの8割が「2号」です、2割り未満が「1号」です。
2号と1号以外は特殊な用途向けで、なかなか見かけることはありません。
グリースの粘度は温度が上昇すると低下します。
あったかいと「さらさら」で、さむいと「どろどろ」です。
添加剤
液体潤滑剤についてで紹介した添加剤に加えて、固体潤滑剤が添加されたものもあります。
ミニ四駆では
キットに入っているハイジョイングリス、フッ素樹脂配合のFグリスなどが使われていますね(*‘∀‘)
他にも、ボールベアリングに封入されていたり、モーター内にも使われています。
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おわり。
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